【合気道】技をうまくかける5つのポイント!vs強い相手編合気道の技

合気道の技

「合気道は本当に年を取っても実践できるのでしょうか?」

「技がかかるのは相手が協力しているからでは?」

「練習してもなかなか技がうまくいかない、私だけ?」

「もしかして、合気道ってやらせなの?」

こうした疑問を抱えてこの記事にたどり着いたあなた。正に、合気道に対する好奇心と疑問の答えを探している最中なのでしょう。

 

そこで、今回は合気道の深い魅力と技のコツをご案内します。

フルコンタクト空手と合気道を合わせた武道歴20年超の経験を持つ50代おじさんの私が直面した疑問と発見。

これらをもとに、合気道がいかにして高齢者や力のない女性でも、実戦で役立つのか解明していきます。

 

合気道の道を既に歩んでいる方も、これから始めようか迷っている方も、この記事を最後までお読みいただければ、あなたの疑問が晴れることでしょう。

合気道を探求し、技をマスターする喜びを共に分かち合いましょう。

 

筆者プロフィール———————

首都圏在住の気ままな50代個人事業主

国際空手道連盟極真会館二段、合気会合気本部道場初段

トータルの武道歴は20年超。

直接打撃の凄さや合気のぶつからない円運動が大好き

 

目次

1.合気道の技がうまくなる3つのコツはこれだ!

2.合気道の技をうまくかける5つのポイント

3.5つのポイント活用技事例

4.まとめ

 

1.合気道の技がうまくなる3つのコツはこれだ!

 

合気道と聞いて、何を思い浮かべますか?スティーブン・セガールが映画で見せる華麗な技の数々、それとも漫画やテレビで見る神秘的な動き?多くの人が合気道の真実について疑問を持っています。

 

しかし、その技術を磨くことは、誰にでも可能です。ここでは、合気道の技を効果的に上達させる3つのコツを紹介します。

 

3つのコツは以下となります。

1.自然体でいること

2.楽しみながら練習する

3.イメージトレーニングを積極的に行う

 

では、詳しくご説明いたします。

 

  1. 自然体でいること

 

合気道の基礎は、赤ちゃんが初めて立つ瞬間に見られるような自然体の姿勢にあります。この姿勢こそが、人間にとって最もバランスが取れた立ち方です。大人になると、日常生活の癖や姿勢の悪さが技術の妨げとなります。

 

スマホネックや猫背は、無意識のうちに力を入れてしまう原因に。合気道では、無理なく、そして自然に立つこと、それが技をスムーズにする秘訣です。

 

  1. 楽しみながら練習する

 

多くの武道が厳しい表情で臨むイメージがある中、合気道は円運動を用いた衝突を避ける武道です。

 

相手との対峙で怖い顔をすれば、相手もまた同じ表情を返すでしょう。実は、ニコッと笑顔で練習をすることが、余計な力を抜き、技を柔軟にする鍵です。

 

決して相手を傷つける意図で練習をしてはいけません。楽しむ心が、技の向上を促します。

 

  1. イメージトレーニングを積極的に行う

実際の稽古では相手が必要ですが、どこでもできるイメージトレーニングもまた、技術向上のために欠かせません。

 

物理的に実践できない状況でも、脳内で動きを想像することで、技術を磨くことができます。

 

お箸を使っての練習や、「練り棒」と呼ばれる短い棒を用いる方法もあります。場所を選ばずにできるイメージトレーニングは、合気道の技術を深めるのに最適な方法です。

合気道の技を磨くためには、これら3つのコツを心掛けてください。自然体でリラックスし、楽しみながら、そして積極的にイメージトレーニングを行うこと。これらを実践することで、合気道の技は確実に上達していくはずです。

 

2.合気道の技をうまくかける5つのポイント

 

前の項目では上達のコツを説明致しました。

 

次は、実戦に向けて合気道の技を無理なくうまくかけるポイントを解説します。

合気道の技術は、剣術から派生した日本の武術であり、相手の力を利用して制御することに重点を置いています。

これらの技を効果的に行うためには、以下の5つのポイントが重要です。

 

ポイント1「剣の感覚」

ポイント2「運足」(うんそく)

ポイント3「支点」

ポイント4「肘を使う」

ポイント5「脱力」

 

ではそれぞれを解説いたします。

 

ポイント1「剣の感覚」

合気道は、剣を持った者同士の戦いを基にしており、そのために「剣の感覚」を理解することが不可欠です。

  • 剣や杖を持っている感覚で立つことにより、動きに無駄がなく、体の軸がぶれずに相手を崩すことが可能になります。
  • 正中線を意識し背筋を伸ばした姿勢を保つことで、相手の重心を移動させ、自由にコントロールすることができます。「肚に入れる」とも言います。

よって、「剣の感覚」を身につけることは、合気道の技を正確かつ効果的にかける上での基礎となります。

 

ポイント2「運足」(うんそく)

合気道では、足の運び方、すなわち「体捌き」が技の成功に直結します。

  • 「入り身転換」という動きをマスターすることで、相手との距離を素早く調整し、技をかける準備を整えることができます。
  • 無駄な力を使わずに瞬時に位置を変えることで、相手の攻撃をかわしやすくなります。
  • 腕を掴まれたり、背後から抱きつかれたりした場合でも、制限されていない身体の部分を動かすことで、有利な状況を作り出すことがポイントです。

したがって、「運足」を適切に行うことは、合気道の技をスムーズかつ効率的にかけるために不可欠です。

これらのポイントを理解し、練習に取り組むことで、合気道の技術をより深く、かつ実戦的に習得することが可能となります。

 

ポイント3「支点」

合気道では、支点(梃子の原理を利用した回転運動の中心点)を効果的に使うことが重要です。

  • 支点は、腕を取られた場合の接触点です。この支点に固執すると、技の成功を妨げる原因となります。
  • 力の強い相手に握られた際には、支点を「忘れる」こと、すなわち「存在しないもの」と考え、それに対する固定観念を捨てることがポイントです。
  • この考え方により、自由に動ける足を使って、体の位置を変えながら技をかけることができます。

支点に対する固定観念を捨てることで、自身の体を自由に操り、相手を制御する技をスムーズに行うことが可能になります。

 

ポイント4「肘を使う」

肘を使うことは、合気道の技術において、意外と重要な役割を果たします。

  • 片手を取られた時、肘を自由に動かすことで相手のコントロールを回避することが可能です。
  • 肘を曲げて使うことで重心をずらし、相手に対するコントロールを容易にします。
  • 押さえ技で相手の肘をコントロールすることも、相手を制御する効果的な方法です。

肘を意識的に使うことで、相手に対する自身のコントロールを向上させることができます。

 

ポイント5 「脱力」

合気道における最も重要なポイントは「脱力」すなわち「自然体」であることです。

  • 力を入れずに、リラックスした状態で技をかけることが、技の成功に直結します。
  • 力むと体への負担が増え技の効率が下がります。
  • 脱力することで身軽な動きを実現し相手を自然にコントロールすることができます。

脱力し自然体で技を行うことが、合気道を極めるための鍵です。力まず涼しい顔で技をかけることが真の達人への道を拓きます。

これらのポイントを心掛け稽古に励むことで、合気道の技術を深め実戦においても相手を無理なく制御する能力を高めることができるでしょう。

 

3.5つのポイント活用技事例

合気道の技術は、正確な体の使い方と心の落ち着きが求められます。ここでは、先に述べた5つのポイントを活用した事例を6つ紹介します。

①片手取り入り身投げ

 基本中の基本であり、簡単に見えて実は難しい技です。技の成功は、剣の構えから始まり、相手の手を自分から差し出して「取らせる」ことにあります。

 

この技では「剣の感覚」を忘れずに足を使って体を動かし「肘を曲げて重心をずらす」と相手をコントロールすることができます。

  • 相手の背後に回り込むようにして、同じ方向を見ながら円運動を行い、「脱力」して相手の顎を肩に乗せるようにして投げます。
  • このとき、「支点を忘れる」ことが重要です。

相手を「取らせる」ことによって、自然と流れるような動きで入り身投げを行うことができます。

 

②両手取り四方投げ

大きな相手に対しても効果的な技ですが、体が崩れやすいため注意が必要です。

  • 剣の構えから転身や転換をして体を捌き、「支点を忘れる」ことで相手の手首を自由にコントロールします。
  • 正中線に沿って軸をブラさずに、「肘を使って」手を自分の額まで振り上げます。
  • 360度回転しながら相手を力まずに正中線に沿って下へ振り落とします。

受けはケガをしやすいので取られた手を自分の耳につけるように注意しましょう。

 

③隅落とし

手で相手の重心を後ろにずらして倒す技で、基本的な運足を活用します。

  • 片手を取らせ支点を忘れて、「肘を使って」体捌き。
  • 転身しながら相手の重心を背後の両足を底辺にした架空の三角形の頂点に向けて落とします。

比較的簡単な技ですが、「運足」を上手く使わなければ効果は得られません。

 

④両手取り天地投げ

天と地の力を使い倒す技です。

  • 剣の構えから始めて、両手を相手に取らせます。
  • 体捌きをしながら相手の重心を後ろに傾斜させることがポイントです。
  • 片手は「天の力」で上に、もう片方の手は「地の力」で下に向け、「肘を交差させる」ようにして胸を合わせながら前進して相手を倒します。

相手の重心をうまく後ろにずらすことが、この技の成功の鍵となります。

 

⑤正面打ち第一教

正面からの攻撃を制御し、相手を制圧する技です。

剣の構えから始め、相手が上段から手刀や剣で攻撃してくるのを待ちます。この技の要点は、相手の「肘」をコントロールすることにあります。

  • 相手の肘を両手で受け止め、肘を支点として相手の手首と肘をコントロールします。
  • 脇を締めて肘を上げ、力を込めずに手首は軽く持ちます。
  • 支点を意識せず、「ないもの」として扱うことで、相手が力に反応することなく、技を流れるようにかけることができます。
  • 表の場合は「く」の字の運足で相手の腰に自分の片膝をつけ、裏の場合は軸足で回転しながら相手を地面に落とします。

力に頼らず、『肘』を確保して相手の動きをコントロールすることが重要です。

 

⑥突き小手返し

拳や短刀での突きを巧みに捌く技です。

剣の構えから出発し、相手が短刀で突いてくる攻撃を、体をずらして捌きます。

  • 突いてきた相手の線上から半歩ずれます。
  • 腕を直角にして相手の突きをそらしながら、両手で相手の手を包み込みます。
  • 脇を締め、肘を軸にして転身しながら小手を返しを行います。
  • 重心をずらし、力を込めずに相手を倒すことを意識します。
  • 短刀を持っている場合は、短刀の峰を掴み倒すようにすると、力をかけずに短刀を安全に取ることができます。

突き小手返しは、相手の攻撃を巧みに捌き制御します。ここでも、力に頼らず、相手の動きに合わせて自らの動きを調整することがポイントとなります。

これらの事例を通じて、合気道の「脱力」と「流れるような動き」の重要性が明らかになります。稽古を重ねることで、これらの技術の精度を高めていくことで実戦での使用も可能です。

 

4.まとめ

今回は合気道の技を効果的にかけるための3つのコツと5つの具体的なポイント、最後にそれらを活かした『合気道の技』を紹介しました。

合気道をうまくかけるためのコツ:

  • ①自然体を保つ: 力みを取り、リラックスした状態で技に臨む。
  • ②気軽に楽しむ: ストレスを感じず、楽しみながら稽古すること。
  • ③イメージトレーニング: 技を心の中で繰り返しイメージすること。

効果的な技をかけるための5つのポイント:

  • ①剣の感覚を大切にする: 剣を持っているかのような感覚で技を行う
  • ②運足・体捌きの習得: 体の動かし方、特に足の使い方をマスターする
  • ③支点を動かさない: 支点に固執せず、「ないもの」として扱う
  • ④肘の使用: 肘を活用して相手の動きを制御する
  • ⑤脱力: 力を抜き、自然体で行う

合気道に対する疑問、やらせではないのか、忖度しているのではないか、実戦で使えるのか、に対しても実際の稽古を通じてその効果と魅力を体験することが最も確かな答えとなります。

稽古で、力を使わずに相手を制御する合気道の深い理解を得ることができます。

合気道は、ぶつかり合わない武道として、稽古を通じて互いに学び合い、共に成長していくことを目指します。この美しい武道を一人でも多くの方と共に楽しめれば、それに勝る喜びはありません。

お読みいただき、ありがとうございました。

合気道の世界で新たな発見と成長をともに経験することを願っています。

 

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